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2015.03.26

東芝と川崎市はDNAチップ技術を活用し、 90分以内に主要な食中毒原因菌14種を同時判定する 検査用キットを共同開発

株式会社東芝と川崎市健康安全研究所は、食中毒発生時や緊急時に迅速に対応することを目的とした、主要な食中毒原因菌14種の迅速・簡便な検査を実現するDNAチップ技術を活用した衛生管理用検査キットを共同開発しました。

主要な食中毒原因菌14種の迅速・簡便な検査を実現するDNAチップ技術

従来の食中毒原因菌検査では、手間と時間のかかる培養法が用いられていますが、より迅速、簡便かつ応用範囲の広い検査法も求められています。

今回、株式会社東芝と川崎市健康安全研究所は、主要な食中毒原因菌14種の迅速かつ簡便な検査を実現する、「衛生管理用検査キット」を共同開発しました。当キットは、電流検出型DNAチップを用いたDNAチップカードと試薬等で構成され、従来の煩雑な遺伝子検査工程を自動化します。今後、食品や医薬品、化粧品 製造での衛生管理への応用も期待されます。

解説

株式会社東芝と川崎市健康安全研究所により共同開発された「衛生管理用検査キット」は、東芝のDNA検査装置「GenelyzerⅡ」とセットで使用し、一度機器にセットすれば、90分以内に主要な食中毒原因菌14種を同時に検出できます。

従来の培養法では、検査結果が出るまでに通常4-5日程度の時間を要します。さらに、一般的なDNA検査では高いレベルの技能と専門知識が求められます。一方、衛生管理用検査キットを用いた検査では、ユーザーが抽出した核酸を増幅試薬と混合しDNAチップカードへ注入後、DNA検査装置「GenelyzerⅡ」にセットするだけで済み、煩雑な手順も特別な技能も必要ありません。

衛生管理用検査キットで検査可能な食中毒原因微生物

腸管出血性大腸菌(EHEC)

  • サルモネラ
  • カンピロバクター
  • 腸炎ビブリオ
  • 赤痢菌
  • 黄色ブドウ球菌
  • 腸管毒素原性大腸菌(ETEC)
  • 腸管凝集接着性大腸菌(EAEC)
  • 腸管病原性大腸菌(EPEC)
  • ウェルシュ菌
  • セレウス菌
  • エルシニア
  • リステリア
  • コレラ菌

図キャプション

株式会社東芝と川崎市健康安全研究所により共同開発された「衛生管理用検査キット」とDNA検査装置「GenelyzerⅡ」。90分以内に食中毒原因菌14種を同時に検出できる。

2015.03.26_news